20世紀最大の哲学者 ウィトゲンシュタイン・言語ゲームへの挑戦!!



 言葉と世界


20世紀最大の哲学者

ウィトゲンシュタインへの挑戦


 




コミュニケーションと言葉の世界



相手の潜在意識に与える

コミュニケーションの要素は


ボディーランゲージが55%、声が38%

言葉が7%という研究結果があるそうです


〔 アメリカの心理学者 アルバート・メラビアン(1939~)

によって提唱された「メラビアンの法則」

「7-38-55ルール」などとも呼ばれています 〕



ゴリラが胸をたたいて何かを知らせたりするのなんかが

ボディーランゲージ

〔ランゲージは言語の意で、身振り言語と訳される〕

の代表ですね




吠えることに、こうしたボディーランゲージを交えて

私たちの先祖は、人間になるずっと以前から

言葉で会話していたようです



コミュニケーションが成功するか失敗するかは

言葉よりも体からのメッセージの方が

はるかに大きな役割を占めているという話もあります



それは、我々にとって

言葉よりも身振り言語の歴史の方が長いからなのかもしれません





以前、キューバ革命の英雄であり、キューバの指導者であった

カストロ議長のインタビューをみて


熱く語るとともに、ずいぶん、手ぶりを交えて話す人だなぁ

と感じたものです





また、心理学によると

コミュニケーションでは、言葉の意味よりも


声の大きさや速さ、また声の強弱(変化)が重要のようで

相手のテンションが上がったら


それにあわせて声の調子をあわせるだけで共感を生むといいます




それから人の動作には

パーソナルテンポと呼ばれる

その人固有のリズムがあるらしく


そうしたリズムは、落ち着いた話し方をする人

せっかちな話し方をする人というように、会話に現れるし


歩くスピードとか、食事のスピードなどにも

固有のリズムがあるそうです



パーソナルテンポとは、無意識(潜在意識)からくるリズムで

その人の本質に根ざしたものであるそうです




カウンセリングの基本は

相手のリズムに合わせるミラリングや、チューニングにあり


これによって

相手の無意識は

「この人、私と波長が合うな」と感じ

親近感や安心感を抱いく

そして心のガードをはずしてゆく

とされています



ミラリングというのは、相手の動作をまねること

相手がコーヒーを口にしたら、さりげなく自分もそうする


相手が髪にふれたら、自分も髪をさわる

というようなことで



チューニングというのは

相手のパーソナルテンポに合わせて

会話したり、歩いたり、食事をしたりする

といったことのようです







また、霊長類の

表情筋(哺乳類の顔面に発達している筋肉)が

他の哺乳動物に比べてずっと発達していること


また、ヒトの目は、他の霊長類にみられない「白目」を持つこと


こういったことからも

ヒトは、コミュニケーション能力を進化させてきた動物

と言われています




白目があると、戦いの場において

どこを見ているかが相手にわかり

次にどこを攻撃するかが読まれてしまい不利になる


逆に、白目があることによってさらに表情が生まれ

感情を伝えられ、高度なコミュニケーションがとれる


「あなたを見ていますよ。これ以上やると攻撃しますよ

」と牽制したり


「あなたを見ていませんよ。攻撃する気はありませんよ」

と知らせて

争いを避けことができるそうです



「目は口ほどにものを言う」とか「目は心の窓」というけど

ホントそうなんですね



白目が多い女の子の方が、目が大きく見え

可愛く見えるのも

表情が豊かに感じるせいなのかもしれません







こうした心理学や進化人類学の成果からすると

いかにも、動作や表情によって人間を支配できる

言葉は重要でない

という感覚をうけます



しかし、それでは、なぜ

宗教が、それだけ多くの人間を、支配できるのか?

の説明がつきません




心理学でも

潜在意識の特徴の1つとして

言葉よりイメージに強く反応する

というのがあるようですが



こうした

事実から言えることは

宗教の信徒に限らず

人間というのは


言葉のもつ意味や概念自体の正当性を

深く検証する人は、非常に少なく


たいがいの人は

言葉のもつイメージや世界に

ひきずりこまれていく ということです



なぜ、ひきずり込まれてしまうのか?


どうして、言葉のバーチャルな世界でしか

生きられないのでしょうか?



それは、そうした世界

つまり言葉の世界を渇望するからです



そして、手ぶりや表情、あるいは声の調子なんかは


相手に、言葉の世界を、強く印象づけさせる

また、相手の中で、言葉の世界をふくらまさせる


そうしたことに、効果的な手段にすぎない

ということだと思います




松屋にいたサラリーマンと人類最初の文字




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